初めは5分くらいかかっている子でも、慣れてくればだいたい1回あたり2分以内には終わるから、朝のちょっとした時間でもできるはずだ。学校へ行く前に脳を活性化させておく意味でも、朝の時間にちょっとしたトレーニングをさせるのは効果的だ。また、週に1回は必ず復習の日をつくっておこう。日曜日は必ず復習の日にするというような習慣づけが必要である。さらに、月に1回は大復習の日を決めておき、1ヵ月分の復習をさせる。脳科学の研究によれば、人間は1ヵ月以内に復習をしないと、勉強したことでも脳にインプットされないらしい。頭のなかの定着率を高めるために、定期的な復習スケジュールを組ませよう。このように、親の側がガイドして、子供が復習時間をたくさん取れるように持っていけば、点数は自ずからアップしていく。
受験勉強を進めるなかで、親には子供へのさまざまな不満がたまると思います。「親が全力で応援しているのに本人は思うように勉強しない」「口先ばかり達者になって行動が伴わない」「自覚、危機感、将来展望、克己心……がない」といった不満です。中学入試の受験勉強は親にとっても非常な重圧ですが、「これはすべて子供のため」と思えばこそ耐えられるわけで、その本人に切迫感や真剣味が感じられなければ小言の一つもいいたくなるでしょう。一方、子供には子供なりの言い分があって、「勉強しないと怒られるからしかたなくやっているんだ」「つらい勉強をしているのは自分で、親は文句をいうだけだ」「えらそうに説教したって親に問題は解けないだろう」などと思っているようです。こうした摩擦は子供と親の意識や感覚のズレから生じます。つまり同じ場面に接しても大人と子供では感じ方、受け止め方がちがうために理解し合えないのです。したがって親は子供の心理を理解し、行動を効率的に管理することが必要です。親なりの意見や言い分かあるとは思いますが、子供と対立してもしかたありません。
教育の期間延長の流れに乗れない人は、置いてきぼりになり、気の毒な立場に置かれかねません。そのうえもし、以上のような状況が現実のものとなったとしても、教育全体にわだかまる問題が解決されるとは思われません。というのは、現状においては大学と高校の教育システムはあまりにも違いすぎていて、大学が研究機関化してしまい、そこで教える先生たちが専門バカの集団になってしまっているからです。これでは教育期間を延ばしても、大学が高校の続きの機能を果たさない可能性も大きく、世の中の動きに適応できないものになっているのです。それを改革するには、現行の大学というものを全面的に解体しなければならないでしょう。一つには、現在の大学の先生たちは全員、大学院の先生になってもらって、大学には学生にちゃんと教えることができる人を迎えるという方法があります。それが不可能なら、高校課程までに、いまよりはしっかりした教育をしなければならないでしょう。